相続した空き家の維持費は大変?

2013年の調査で空き家が830万件もあるという結果は何度かこのブログで書きました。今では1000万件以上あるのではないかともいわれています。

今回は放置されている空き家や土地の維持費について書きたいと思います。

 

 

| 放置される空き家

 

放置されてしまう空き家の中には相続をした実家が空き家になっているというケースが多くあります。実家の土地と建物を相続したのはいいけれど、売るに売れないし維持費もかかるし…と空き家として放置されてしまっているケースです。住宅地ならまだいいですが、農地や山林だとどうしようもありません。

このような現状から空き家が増えているのではないでしょうか。さらには、以前ニュースになった100人以上の相続人による共有状態になっている土地・建物も増えてしまうのではないでしょうか。

 

 

| 維持費っていくらくらいかかるの?

 

 

土地と建物の維持費は住んでいなくてもかかってきます。定期的に管理をするための時間や労力も必要です。

では、どんな維持費がかかるのでしょうか。

1 固定資産税

固定資産税は税金ですから毎年必ず納税しなければいけません。市町村が所有者に課す税金で、土地建物の価値が高いとそれだけ高くなります。固定資産税の税率は一般に1.4%です。ただし、家屋の建っている200㎡以下の宅地の評価額は1/6になりますし、それ以上の部分も1/3に減額されます。“建物が壊れそうだから”と解体してしまうと、3倍、6倍に跳ね上がってしまいます。

減額後の固定資産税の課税標準額が400万円の場合、400万円×1.4%=56,000円/年です。

2 都市計画税

都市計画税も市町村税で、市街化区域にある土地や建物が対象です。税率は一般に0.3%です。建物が建っている200㎡以下の土地は評価額が1/3に減額されます。固定資産税と合わせて納付書が郵送されてきます。

減額後の都市計画税の課税標準額が400万円の場合、400万円×0.3%=12,000円/年です。

3 火災保険

火災保険は建物の構造や築年数などによって大きく変わってきます。数万円/年くらいでしょうか。ただし、空家は火災保険の対象外としている保険会社は多くあります。年に数回は訪れて別荘のように使用しておくと入れる保険があるかもしれません。その場合には移動のための交通費が発生します。

火災保険は放火やたばこのポイ捨てによる失火をされて隣家を延焼してしまった場合や、氷雪による被害などにも使える保険が多くあります。詳しくは保険会社にお問い合わせください。

4 光熱費

“ときどき空き家の様子を見に行くから電気と水道の契約をそのままにしている”という方もいらっしゃるかもしれません。基本使用料だけでも意外な出費になるのではないでしょうか。数万円/年くらいの費用を覚悟しておくと安心です。

5 修繕費

建物が老朽化すると瓦や壁が傷んできて、雨漏りがしたり建材が腐ったり飛び散ったりすることがあります。今ならブロック塀も問題になるかもしれません。このような不具合を修理するために費用をかけますと、1回の工事で数万円、高ければ100万円以上かかる場合があります。

6 草刈りなどの維持費用

庭に草が生い茂ったり庭木が伸びすぎたりしてしまうと、近隣トラブルに発展するかもしれません。年に数回訪れて庭木の剪定や草刈りをすれば問題ありませんが、ご自身でできない場合には便利屋や造園業者、シルバー人材センターなどに依頼することになります。年間2~3回の剪定と草刈りを依頼した場合、数万円は必要になるでしょう。

また、ゴミが不法に投棄されることもあります。たとえ不法投棄のごみであっても、粗大ごみの処分は市町村に連絡をして有料で処分をします。費用はゴミ1個あたり数百円から数千円でしょう。

さらに、雪がよく降る地域では建物の倒壊を防ぐために雪下ろしが必要になります。業者に依頼すると数万円の費用がかかります。

 

空き家の維持費は他にも発生する可能性もありますが、年間20~50万円かかると思います。これだけ必要になるならタダでもいいから譲りたいと考えるのも当然かもしれませんね。

 

 

| まとめ

 

1 空き家はタダでも譲りたい!

2 空き家の維持費は税金だけではありません!

3 空き家の維持費が年間20万円以上!?



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