新型コロナウイルス感染症の拡大・長期化によって事業に大きなダメージを受けている事業主の皆様。お待たせいたしました。やっと事業復活支援金の申請が始まりました。
一時支援金・月次支援金を受給されていない事業者の方は事前確認が必要になりますのでご注意ください。
さっそく申請要領を見ていきましょう。
| 給付額はいくらになる?
給付額の上限額は個人事業主なら50万円、法人なら250万円です。では、給付額はどうやって決まるのでしょうか。
給付額の基本的な式は次の通りです。
基準期間の事業収入の合計 - (対象月の事業収入の合計 × 5)
基準期間の事業収入の合計額、対象月の事業収入の合計とは何を指しているのでしょうか?一つずつ見ていきます。
事業復活支援金事務局のサイトにシミュレーションがありますので、使ってみるのもいいと思います。ただ、青色申告と白色申告が混在している場合には使えませんのでご注意ください。
| 基準期間の事業収入の合計額
法人の場合でしたら確定申告書に月ごとの売上が記載されています。ですから、それを合計すれば問題なく計算できると思います。
分からなくなるのは個人事業主です。個人事業主の場合、青色申告と白色申告がありますが、青色申告の場合には月ごとの売上が記載されていますので、法人と同じくこちらも問題がありません。
個人事業主で白色申告の場合は、次のように計算をします。
年間の事業収入 ÷ 12 × 5
これでOKです。1か月の平均売上高を5倍すればいいだけです。
一番困るのは、青色申告と白色申告が混在している場合です。たとえば、2018年11月~2019年3月を基準期間にする場合に、2018年は白色申告、2019年は青色申告だったりするときです。
具体的に考えてみます。売上は次のような数字でした。
2018年(白色申告) 624万円
2019年1月(青色申告) 51万円
2019年2月(青色申告) 53万円
2019年3月(青色申告) 32万円
まず、2018年の白色申告時の年間売上高624万円を12で割ります。
624万円 ÷ 12 = 52万円
2018年は11月と12月が基準期間に入っていますから、2か月分にします。
52万円 × 2 = 104万円
次に、2019年の1月~3月の売上高を合計します。
51万円 + 53万円 + 32万円 = 136万円
2018年分と2019年分を合計します。
104万円 + 136万円 = 240万円
これで基準期間の事業収入の合計が240万円と計算できました。
| 対象月の事業収入の合計
対象月の事業収入の合計は、法人の場合、個人事業主で青色申告をしている場合は確定申告書などに記載されていますので、問題ないと思います。
個人事業主で白色申告をしている場合には、年間の売上高を12で割って1か月分の売上高を計算します。
たとえば、コロナの影響で年間120万円しか事業収入がなかった場合は
120万円 ÷ 12 = 10万円
対象月の事業収入の合計は10万円だと分かります。
先ほどの例と合わせて給付額を計算してみると、
240万円 - (10万円 × 5) = 190万円
個人事業主の上限額は50万円ですので、50万円の支援金を申請できます。
法人の場合は売上高によって上限額が変わりますのでご注意ください。
| まとめ
1 給付額は事務局サイトにシミュレーションあり!
2 青色申告と白色申告が混在している場合は計算に注意!
3 白色申告は売上高の月平均を計算!