2020年も11月8日(日)に行政書士試験が行われました。合格発表は2021年1月27日(水)でした。
合格された方、おめでとうございます!登録をして行政書士としてがんばろう!と思われる方もいらっしゃると思います。よろしくお願いします。
惜しくも不合格の方、お疲れ様でした。2021年の試験も受験しようと思われる方は、どうぞこのブログの試験問題検討ページをご覧になってください。試験合格にお役に立てると嬉しいです。
さて、2020年の行政書士試験の問題を振り返ってみたいと思います。記述式、択一式の法令、選択式が終わりました。残すところは一般知識のみです。著作権に引っかかる問題は除外します。今回も引き続き一般知識を振り返りたいと思います。
| 問題55 正解肢3
インターネット通信で使われる略称に関する問題です。組合せ問題です。インターネットに関する基本出来な情報はいつ問われても答えられるように勉強しておきたいところです。
肢ア BCC
BCCは見たこと、聞いたことがあるのではないでしょうか。そうです、メールで使うアレです。数人にメールを送りたいけれど、送信先のそれぞれのメールアドレスは分からないようにしたいときに使いますね。BCCはBlind Carbon Copyの略です。“見えない複写”です。利用者のデータをバックアップする機能ではありません。
肢イ SMTP
SMTPは聞きなれないかもしれません。Simple Mail Transfer Protocolの略称です。メールを送信するための通信ルールです。パソコンでメールの設定をするときに出てきます。ちなみに、受信するための通信ルールはPOP(Post Office Protocol)です。
肢ウ SSL
最近はSSLでの暗号化というような言葉をよく聞きますね。SSLはSecure Sockets Layerの略称です。インターネットでの通信を暗号化して情報を保護するためのルールです。インターネットでモノを購入するときにクレジットカード情報を入力する場面で“SSL”という表記があったりします。
肢エ HTTP
HTTPはホームページのURLの最初に記載されています。このブログでしたらhttps://design-asada.com/となっています。HTTPの後ろについている“s”はデータ通信が暗号化されている安全なサイトであることの表記です。HTTPはHyper Text Tranxfer Protoclの略称です。インターネッ上でデータ通信をするための通信ルールです。
肢オ URL
URLはインターネット上でウェブページを指定するためのルールです。Uniform Resource Locatorの略称です。いわゆるインターネット上の住所です。このブログのURLはhttps://design-asada.com/です。
| 問題56 正解肢2
行政機関個人情報保護法に関する問題です。情報公開法とは異なる法律です。保護法では自己の個人情報の開示を請求することができ、情報公開法では行政文書の開示を請求することができます。保護法の開示請求では自己の個人情報以外の開示請求はできません。また、情報公開法では自己の個人情報であっても行政文書でなかったり不開示文書であったりすれば開示されません。
肢1 開示請求の移送
開示請求された個人情報が他の行政機関から提供を受けたものであるときは、行政機関の長は個人情報を提供した行政機関に開示請求の事案を移送することができます。
肢2 不開示決定
開示請求された個人情報を開示すると公共の安全や秩序の維持に支障がある場合には、行政機関の長は開示をする必要はありません(行政機関個人情報保護法14条5号)。
肢3 開示決定と非開示決定
個人情報を開示するか開示しないかを決定するときは、開示請求のあった個人情報の存否を明らかにしてもよいし、明らかにしなくてもかまいません。ですから、非開示決定をする場合であっても、個人情報の存否を明らかにしないことができます(行政機関個人情報保護法17条)。
肢4 開示請求の教示
行政機関個人情報保護法に基づく開示請求ではなく、情報公開法に基づいて開示請求をすべきであっても、行政機関の長は開示請求の方法を教示しなくてもかまいません。この場合は、開示請求者の個人情報が含まれていないことを理由に開示をしない決定をします。
肢5 開示できない情報
開示請求された個人情報に開示できない情報が含まれている場合には、開示できない情報を伏せて開示します(行政機関個人情報保護法15条1項)。もし開示された個人情報と開示できない情報とが容易に区分できない場合には、開示を拒否する決定をします。
| まとめ
1 インターネットに関する情報も勉強が必要!
2 保護法と情報公開法は別の法律!
3 保護法は自己情報コントロール権を具体化!