行政書士試験の振り返り 問題41

2020年も11月8日(日)に行政書士試験が行われました。合格発表は2021年1月27日(水)でした。

合格された方、おめでとうございます!登録をして行政書士としてがんばろう!と思われる方もいらっしゃると思います。よろしくお願いします。

惜しくも不合格の方、お疲れ様でした。2021年の試験も受験しようと思われる方は、どうぞこのブログの試験問題検討ページをご覧になってください。試験合格にお役に立てると嬉しいです。

さて、2020年の行政書士試験の問題を振り返ってみたいと思います。記述式と択一式の法令が終わりましたので、選択式の問題を考えていきます。著作権に引っかかる問題は除外します。今回は選択式の憲法です。

 

 

| 問題41の概要

 

労働組合が地方議会議員を議会へ送り込むために選挙運動をすることの是非を問われた事案の判決文です。いわゆる三井美唄炭鉱労組事件です。この判決の論点は3つと言われています。

(1)労働組合の統制権と憲法28条

「労働組合は、憲法28条の労働者の団結権の保障の効果として、その目的を他精するために必要であり、かつ、合理的な範囲内においては、その組合員に対する統制権を有する。」

(2)公職選挙への立候補の自由と憲法15条1項

「公職の選挙に立候補する自由は、憲法15条1項の保障する重要な基本的人権の1つと解すべきである。」

(3)労働組合の統制権と組合員の立候補の自由

問題41では、(3)労働組合の統制権と組合員の立候補の自由について述べられた部分が出題されています。

 

 

| 空欄ア 正解番号:20

 

では、問題文を読んでいきましょう。

空欄アは労働組合の結成の意義についてです。

「社会的・経済的弱者である個々の労働者と、その強者である空欄アとの交渉」とありますので、空欄アには労働者が交渉をする相手方が入ります。

選択肢を見てみると“20 使用者”がありますので、これが空欄アに入ることが分かります。他に迷うような選択肢はなさそうです。

 

 

| 空欄イ 正解番号:8

 

空欄イは、使用者との交渉だけでは目的が達成することができない場合の手段が問われています。

文脈から“社会活動”と対をなす言葉が入るはずです。選択肢を見ると“8 政治活動”と“12 経済活動”と“15 公益活動”のいずれかが入りそうです。

ここだけでは分かりませんので、“この見地からいつて”に続く問題文の後半を読んでみます。すると、どうやら選挙活動についての文章のようです。ということは、空欄イには選挙活動と密接に関係する言葉である“8 政治活動”が入ると思われます。国語的に解くことができそうな空欄でした。

 

 

| 空欄ウ 正解番号:17

 

空欄ウでは、労働組合が組合員の生活向上を図る上に役立たしめるため、空欄ウを議会に送り込むための選挙運動をするとあります。

議会に送り込むのですから、空欄ウには“人の属性”が入るのでしょう。そこで選択肢を見てみます。“2 過半数代表”、“6 国民”、“7 地域代表”、“11 職能代表”、“16 純粋代表”、“17 利益代表”のいずれかが入りそうです。

“6 国民”以外は全て◯◯代表とありますので、おそらく“6 国民”は入らないと思われます。また、“国民”を議会に送り込むというのは当たり前すぎて空欄ウに入らないでしょう。

労働組合が代表を地方議会に送り込む目的は、“組合員の”生活向上を図るためです。“組合員の”とあるわけですから、地域の生活向上を図る“7 地域代表”や職能団体の生活向上を図る“11 職能代表”、選挙権者の意思に拘束されない“16 純粋代表”は入らないでしょう。

とすると、残りは“2 過半数代表”と“17 利益代表”です。どちらを入れるか悩みますが、“組合員の生活向上を図るため”にはより直接的な“17 利益代表”を議会へ送り込むとした方がよさそうです。

この空欄では、最低限の専門用語の意味を知っておかないと選択肢を切ることができませんでした。

 

 

| 空欄エ 正解番号:1

 

空欄エでは、統一候補擁立のために、組合員の立候補者に対して“立候補を思いとどまるよう勧告または説得することも”“組合の組合員に対する妥当な範囲の空欄エ権の行使にほかならず”とあります。

空欄エには組合が組合員に行使する権利が入りそうです。選択肢を見てみますと、“1 統制”、“9 支配”、“13 管理運営”、“14 自律”のいずれかが入りそうです。ただ、“14 自律”権は対外的な権利で組合員に行使する権利とは言えないので除外できそうです。

この部分だけでは絞り切れませんので、続きを読んでみます。

空欄エ権の行使が許されることから直ちに、組合の勧告または説得に応じないで立候補した組合員に対して、組合の空欄エを乱したものとして、何らかの処分をすることができるかどうかは別個の問題だと書かれています。

組合の勧告または説得に応じない組合員は組合の“管理運営”を乱しているわけではありませんので、“13 管理運営”は入らないように思います。

また、問題文には“妥当な範囲の空欄エ権の行使”は認められるとありますので、一定の強い束縛を意味する“支配”を乱したとするのは言いすぎでしょう。

組合の言うことを聞かずに組合が擁する立候補者と対立したということですから、組合のまとまりを乱したとして“統制”を乱したと言えるのではないでしょうか。言葉のイメージからの選択になってしまいました。

そうだとすると、空欄エには“17 統制”が入ると思われます。

 

 

| まとめ

 

1 国語的に入らない選択肢は除外!

2 最低限の用語は知っておくべき!

3 言葉のイメージから選択肢を絞るのもあり!?



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