行政書士試験の憲法(裁判所3)

前回は主に司法権の限界について書きました。特に解釈上の限界については多くの判例が出てくるだけでなく、判断基準が分かりにくく難しく感じたかもしれません。

今回は、箸休め的に裁判所の組織について書きたいと思います。

 

 

| 裁判所の組織

 

裁判所には、最高裁判所(1か所)、高等裁判所(8か所)、地方裁判所、簡易裁判所、家庭裁判所の5つがあります。

最高裁判所と高等裁判所はどのような事件でも審理しますが、地方裁判所、簡易裁判所、家庭債暗所は審理をする事件の内容が決まっています。

民事事件の場合、地方裁判所と簡易裁判所は訴額(目的物の価格)によって分けられています。訴額140万円超の場合は地方裁判所、訴額が140万円以下の場合は簡易裁判所になります。

また、家庭裁判所は人事訴訟をします。地方裁判所と簡易裁判所は人事訴訟を担当しません。人事訴訟は離婚訴訟や親権に関する訴訟など身分に関する訴訟です。

最高裁判所と高等裁判所の違いは、最高裁判所は事実についての認定はせず法律を解釈して適用するだけです。法律審と呼ばれる所以です。高等裁判所は事実の認定をして法律を解釈し適用します。

最高裁判所以外の裁判所は下級裁判所と呼ばれています。下級裁判所は事実認定をしますので事実審とも呼ばれています。

日本での裁判は三審制が採用されていて、原則として3回の裁判を受けることができます。間違いがないように慎重を期すためだとされています。

たとえば、地方裁判所に訴えた場合は、地方裁判所か高等裁判所に控訴します。ここが2審(控訴審)になります。次に地方裁判所に控訴した場合は高等裁判所に上告します。この場合、高等裁判所が3審になります(上告審)。また、高等裁判所に控訴した場合は最高裁判所に上告します。この場合、最高裁判所が3審になります(上告審)。

家庭裁判所や地方裁判所に訴えた場合は、2審が高等裁判所(控訴審)、3審が最高裁判所(上告審)になります。

実は高等裁判所のある都市の国立大学には必ず法学部があります(それ以外の国立大学にも法学部があります。)。札幌(北海道大学)、仙台(東北大学)、東京(東京大学)、名古屋(名古屋大学)、大阪(大阪大学)、広島(広島大学)、高松(香川大学)、福岡(九州大学)の8か所です。

 

 

| 特別裁判所の禁止

 

特別裁判所は司法権を行使する裁判所の系列から逸脱して設置される裁判所のことです。特別裁判所は設置することができないと憲法76条第2項に書かれています。

 

憲法 76条

2 特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。

 

裁判官を裁く弾劾裁判所は国会に設置されますので特別裁判所ですが、憲法が認めた例外とされています。

また、行政機関は終審として裁判ができないとも書かれています。行政不服審査法では不服申立ての制度がありますが、これは行政機関が自ら審査をするものです。不服申立てをしたからと言って裁判所に訴えることは禁じられていません。つまり、不服申立てをしても行政機関が過ちを正さなかった場合には、裁判所へ訴えることができます。

行政書士受験生は行政法の勉強でしっかりと学習されるところだと思います。

 

 

| まとめ

 

1 裁判所には5種類ある!

2 事件の内容や訴額によって管轄裁判所が異なる!

3 弾劾裁判所は特別裁判所!



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