新型コロナウイルス感染症の影響で、関西圏の新築マンションの販売戸数が激減しています。一戸建住宅も似たようなものですが、2020年6月には近畿圏の一戸建住宅(小規模)の価格が上昇に転じたようです。
今回は、2020年6月の関西での一戸建住宅の販売状況についてお知らせいたします。東京カンテイのプレスリリースを見てみましょう。
| 近畿圏の販売価格は+1.9%
近畿圏(2府4県)の平均価格は前月比で+1.9%になりました。やっと価格が上昇に向かい始めました。平均価格は3,434万円です。大阪府は+0.1%の3,262万円、兵庫県は+1.6%の3,779万円、京都府は+8.5%の3,779万円です。京都府の上昇が大きいですね。
分譲戸数は兵庫県と京都府で増加してきていますが、大阪府では前月比-1.4%、前年同月比-4.0%で低調です。ちなみに2020年5月の大阪は前月比-15.6%でした。大阪はまだまだ厳しいようです。
大阪市と堺市はどうでしょうか。
大阪市は、前年同月比-18.2%、前月比-17.9%だそうです。2020年5月も前月比-14.0%でしたから、大阪市内の一戸建て(小規模)はかなり苦しい状況のようです。
堺市は、前年同月比+86.4%、前月比+51.9%と恐ろしいくらいの伸び率です。ただ、販売戸数自体が少ないですので、15~20件/月で増えると数字も大きく変わりそうです。堺市の2020年5月は-30.8%でした。
| 平均価格の推移
近畿圏の平均価格はほぼ横ばいです。1年間の推移を見てみましょう。
2019年7月:3,408万円
2019年8月:3,370万円
2019年9月:3,352万円
2019年10月:3,353万円
2019年11月:3,303万円
2019年12月:3,431万円
2020年1月:3,435万円
2020年2月:3,444万円
2020年3月:3,361万円
2020年4月:3,403万円
2020年5月:3,369万円
2020年6月:3,434万円
おおよそ3,300万円台後半~3,400万円台前半です。首都圏と比べると3/4くらいの価格帯で推移しています。実は近畿圏の新築一戸建て(小規模)の平均価格は中部圏よりも低いのです。中部圏は結構土地が高いのですね。
では、大阪市はどうでしょうか。1年間の推移を見てみます。
2019年7月:3,755万円
2019年8月:3,767万円
2019年9月:3,578万円
2019年10月:3,683万円
2019年11月:3,732万円
2019年12月:3,771万円
2020年1月:3,780万円
2020年2月:3,719万円
2020年3月:3,659万円
2020年4月:3,656万円
2020年5月:3,748万円
2020年6月:3,708万円
おおよそ3,600万円台~3,700万円台で推移しています。東京23区の2/3くらいの価格のようです。名古屋市と比べるとほぼ同じか少し安い価格帯です。全体的にみると名古屋の方が少し高い金額で推移しています。
次回は、中古一戸建ての価格について書く予定です。
| まとめ
1 近畿圏の販売価格はわずかに上昇!
2 大阪市の販売価格は大きく低下!
3 大阪市と名古屋市では名古屋市の方が高い!?