新型コロナウイルスの第二波がささやかれていますが、新型コロナウイルスの影響はまだまだ大きいようです。市町村の社会福祉協議会では、無利子の貸付制度がありますのでご紹介します。
| 緊急小口資金ってなに?
緊急小口資金は、新型コロナウイルス感染症の影響で、収入が減少した方や失業した方がいる“世帯”が対象の貸付です。
貸付ですから返済しなければいけません。ただし、借りた翌月から返済が始まるのではなく、1年間は返済をする必要がありません。たとえば、2020年7月に借りた場合、返済は2021年8月からになります。
また、社会福祉協議会の貸付は無利子です。しかも連帯保証人が必要ありません。返済期間は2年(24回払い)ですので、借りてから3年後に返済が終わることになります。
貸付金額は20万円以内で、20万円以内であれば返済が終わるまで何度でも追加で借りることができます。
・貸付金額:20万円以内
・利率 :無利子
・据置期間:1年以内
・償還期間:2年(24回払い)以内
・その他 :連帯保証人不要
| 借りるにはどうすればいいの?
緊急小口資金の申込窓口は、お住まいの市町村の社会福祉協議会です。貸付や審査は都道府県の社会福祉協議会が行います。
申込には、次の書類を記入して提出します。
1 借入申込書兼同意書
2 借用書
3 収入の減少状況に関する申立書
4 都道府県社会福祉協議会が指定する書類
通常は、1~3の3つの書類です。これらの書類は社会福祉協議会にありますので、窓口で受け取ることができますし、窓口へ行くことが難しい場合には郵送してもらうこともできる自治体があります。
次の持ち物を持って行くと、その場で書類を記入して申し込むことができます。
1 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
2 収入減少が確認できる書類(給与明細書、売上表など)
3 印鑑(認印でOK)
4 住民票(世帯全員、続柄記載)
5 銀行の通帳 または キャッシュカード
住民票については注意することがあります。生計を一にしている方が世帯員でない場合には、その方の世帯全員の住民票が必要になります。
分かりにくいですね。たとえば、夫婦、お子さん2人、夫の母親の5人が1つの家計で同居している場合を考えます。生活を一にしているというのは家計が1つという意味です。
この時に必要な住民票は、夫婦+お子さん2人の世帯全員の住民票が1通、夫の母親が記載されている住民票が1通、合計2通の住民票が必要になります。
“世帯”への貸付ではありますが、正確には“1つの家計で同居している方々”への貸付なのです。ですから、血のつながっていない赤の他人であっても1つの家計で同居している方がいるのであれば、その方の住民票も必要になります。
| 審査期間や返済方法は?
貸付の窓口は市町村の社会福祉協議会ですが、貸付の審査は都道府県の社会福祉協議会が行います。市町村の社会福祉協議会が書類の記入漏れや不備がないかを確認した後に、都道府県の社会福祉協議会へ郵送します。審査期間はおおむね2週間のようです。
貸付のお金は、提出書類に記入する銀行口座へ振り込まれます。返済は、返済開始月の前月に社会福祉協議会から返済方法について記載された書類が郵送されてきます。
返済方法は、口座引落か納付書での納付になります。口座引落の場合には、銀行の印鑑が必要ですので、返済を行う口座のある金融機関へ書類を持参してハンコを押してもらいます。 この方法は新型コロナウイルス感染症特例のみで有効です。通常は、申込書を提出するときに返済口座も申請します。
また、繰上返済も可能ですが、都道府県の社会福祉協議会にご相談ください。
| まとめ
1 20万円まで無利息の貸付!
2 必要書類は少なめ!
3 住民票には要注意!