大阪の地価は上がってる?下がってる?

年度末から年度初めにかけて不動産の統計が色々と発表されています。国土交通省からも住宅の不動産価格指数建築着工統計調査報告が出されています。

今回は、住宅不動産価格指数(令和元年第4四半期分)から大阪の不動産価格と、建築着工統計調査から大阪の建築着工数を見てみましょう。

 

 

| 大阪の地価は?

 

住宅不動産価格指数を見てみると、全国的には61カ月連続して前年同月比で上昇しているそうです。2010年の平均を100として、2019年第4四半期は住宅総合で111.7という高い数値になりました。ただ、これには少し偏りがあります。

たしかに前年同月比111.7を記録していますが、住宅地、戸建住宅、マンションの3つの区分の中で上昇しているのはマンションだけです。住宅地は98.3(前年同月比▲1.2%)、戸建住宅は99.1(前年同月比▲2.1%)で下落傾向にあります。マンションだけは149.0と2010年平均と比べて約1.5倍もの価格上昇がみられます。

全国のグラフを見ますと、2013年からマンションが急に価格が上昇しています。2008年まで下落していますが2009年以降は横ばいです。マンションに引きずられて住宅総合が上昇しているようです。

大阪はどうなのでしょうか。

大阪の住宅総合は112.7です。比較的高そうに見えますが、前年同月比だと2.9%も下落しています。戸建住宅になると91.5で前年同月比8.0%の下落です。対して、住宅地は109.7で0.6%の微増、マンションは150.7で前年同月比0.0%でした。

住宅地とマンションは横ばい、戸建住宅は大きな下落で、住宅総合ではマイナスになってしまいました。大阪の住宅の地価は下落傾向だと考えられます。

 

 

| 新築住宅の着工数は大幅減

 

全国的に戸建住宅の価格は下落傾向ですが、新築住宅の着工数はどうでしょうか。2020年2月の新築住宅着工数は約6.3万戸で前年同月比12.3%の減少でした。8カ月連続の減少だそうです。新築住宅の着工床面積も10.9%の減少で、7カ月連続の減少です。

近畿圏をみてみます。近畿圏は総戸数で2.9%の減少、持家で10.0%の減少、貸家で18.6%の減少、分譲マンションで38.8%の増加でした。

新築一戸建の建築は大きく全焼していますが、分譲マンションはどんどん建築されているようです。

近畿圏の推移を見ますと、持家は2019年10月から前年同月比のマイナスが続いています。貸家に至っては、2019年7月を除いて2017年から2020年2月までずっとマイナスです。全体では▲2.9%ですから、2020年1月の▲14.2%に比べるとかなり良くなっています。

分譲マンションがけん引しているだけで、持家でも貸家でも減少が大きいですので建設業者や不動産業者には厳しいご時世です。今後、大きく回復することはないでしょうから、不動産の仲介業者はどんどん淘汰されるかもしれませんね。

 

 

| まとめ

 

1 全国の地価は61カ月連続で上昇!

2 大阪の地価は約3%の下落!

3 分譲マンションの好調が他の不調をカバー!



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