帰化は日本国籍を取得することです。
帰化にはメリットとデメリットがあります。メリットに魅力を感じて帰化する場合には、どのような条件があるのでしょうか。
| 帰化の条件って?
一般的に帰化には6つの条件があります。ただ、条件を満たしたからといって必ず帰化が許可されるわけではありません。法務大臣に広範な裁量がありますので、極めて政策的な許可なのです。
6つの条件を見てみましょう。
1 “引き続き”5年以上日本に住んでいること
一時的な海外旅行は問題ありません。たとえば3年の在留期間が切れて一時帰国し、2年後に来日して2年間在住しても、“引き続き”5年間に当てはまりません。
2 20歳以上で本国の法律で行為能力があること
本国の証明書を提出します。
3 素行が善良であること
刑法にある罪を犯して刑に処せられた場合は厳しいですし、交通違反でも何度も繰り返して免許取消処分を受けている場合にも厳しくなります。また、年金や健康保険料を滞りなく支払っている必要があります。
4 自分や家族に十分な資産があるか、生活できる程度の稼ぎがあること
日本で生活保護を受けるようなことがないように、家族が生活をするために必要な十分な資産か稼ぎがなければいけません。
5 二重国籍にならないこと
日本では二重国籍を認めていませんので、日本国籍を取得すると本国へは国籍離脱の届出をすることになります。
6 政府の転覆を目論んだりしていないこと
当然と言えば当然ですね。
これらとは、別に帰化することを親族がどう思っているのかをチェックされたりします。
| 日本で生まれ育ったけど帰化の条件は?
日本で生まれ育った外国人など、一部の外国人は帰化の条件が一部緩和されることがあります。緩和されるのは居住年数、行為能力の証明、生計の要件です。
緩和される人は次のような人です。
1 日本国民であった人の実子
居住年数が3年でOKです。
2 日本国民の実子
日本に住所があれば、行為能力と生計要件は不問です。
3 日本国民の養子
居住年数が1年でOKです。ただし、養子縁組のときに本国で未成年でなければなりません。行為能力と生計要件は不問です。
4 日本で生まれた人
居住年数が3年以上でOKです。父母が日本で生まれた場合、居住年数は不問です。
5 日本で生まれて生まれた時から国籍がない人
居住年数は生まれた時から3年でOKです。行為能力と生計要件は不問です。
6 10年以上日本にいる人
居住要件が住所でなく居所でもOKです。
7 日本国民の配偶者
居住年数が3年でOKです。ただし現在も日本に住所が必要です。結婚してから3年以上経っている場合は、居住年数は1年でOKです。
8 日本国籍を失った人
現在日本に住所があればOKです。ただし、日本に帰化した後に日本国籍を失った人はダメです。
| まとめ
1 帰化の条件は主に6つ!
2 帰化は条件を満たしても許可されるとは限りません!
3 帰化の条件が緩和される人がいます!