2019年行政書士試験 民法検討 (問題45)

2019年の行政書士試験が11月10日(日)に行われてから1か月以上が経ちました。受験生の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。合格の発表は2020年1月29日(水)です。待ち遠しいですね。

合格発表までの間に2019年度の行政書士試験の択一だけを検討をする予定でしたが、記述式についても書きたいと思います。

今回は、2019年の問題45です。次回は問題46を書く予定です。

 

 

| 行政書士試験の民法検討(問題45)

 

民法の択一は問題27~35の9問です。記述式は問題45と46です。

 

【問題45】

共有物の問題です。各人の持分が書かれていないので、大雑把な解答になりそうです。

共有物に手を加えるパターンは民法上3つあります。意思決定に必要な共有者の数はそれぞれ異なります。復習も兼ねて思い出してみましょう。

1 変更 : 全員の同意 (251条)

2 管理 : 持分価格の過半数 (252条本文)

3 保存 : 各共有者の単独 (252条但書)

問題文には“建替えをする場合”と“修繕等をする場合”の2通りを考えろとあります。解答欄のとおりに、まずは建替えの場合を考えましょう。

一般的にも、物理的な変化を伴う行為や法律的に処分する行為は“変更”とされています。

物理的な変化を伴う行為は、たとえば、廃棄や消費、物理的な損傷、田畑を宅地にする造成工事、土盛り工事、建物の建築、建物の大規模修繕や建替え、山林の樹木の伐採などです。

法律的に処分する行為は、たとえば、売却、解除、詐欺による取消、地上権や地役権など用益物権の設定、借地借家法の適用があり短期賃貸借期間を超える賃貸借契約などです。

例でも挙げましたが、建替えは建物(共有物)の変更にあたります。元々あった建物(共有物)を取り壊して一旦なくし、新たに建物(共有物)を建築するわけですから、管理や保存ではありませんよね。そこで、建替えの場合には共有者全員の同意が必要になります。こちらは書けて欲しいところです。

“変更”にあたると分かることが1つめの関門、変更の条件が分かることが2つめの関門です。

解答例 : 5名全員の同意が必要であり、

次に、修繕等をする場合を考えましょう。

問題文には、修繕等は“変更”や“保存行為”に該当しないものとすると書かれています。事実認定がいらない部分です。したがって、修繕等は“管理”にあたります。“管理”という行為を思い出せるかどうかが1つめの関門です。管理の場合、持分価格の過半数の同意が必要です。この条件を思い出せるかどうかが2つめの関門です。

解答例 : 修繕等には、各共有者の持分価格の過半数の同意が必要である。

以上から、建替えをする場合と修繕等をする場合をまとめて解答にします。

[解答例]

“5名全員の同意が必要であり、修繕等には、各共有者の持分価格の過半数の同意が必要である。”(43字)

覚えていれば簡単ですが、知らなければ思い出すのに苦労する問題です。特に管理の決定は、共有者の頭数の過半数ではなく持分価格の過半数であるところが難しいですね。建替えは書けたけれど、修繕等を間違えて“共有者の過半数”と書いた場合には、10点になるかと思います。

 

 

| まとめ

 

1 知っていれば簡単、知らなければ難しい問題!

2 建替えについては書きたい部分!

3 建替え、修繕等にはそれぞれ2つの関門!



ブログランキングに参加しています。ボタンをクリックしていただけると更新の励みになります。右のサイドバーからもぜひ!(スマホの方は下部のバナーから!)


にほんブログ村 企業ブログへ