当事務所では会社設立の相談を受けることがあります。建設業を個人事業でやってきた一人親方が従業員を雇うのを機に会社組織にしたい、息子に建設業を引き継がせたいといった相談です。そこで問題になるのが社会保険。法人で建設業の許可を取ろうとすると社会保険が必須です。さて、どうしましょうか。
| 社会保険は4つ
社会保険には、健康保険、年金保険、雇用保険、労災保険の4つがあります。40歳以上になりますと健康保険に介護保険が加わります。また、建設業では一般に二元事業として労災保険は現場ごとに入ります。
社会保険に入る手続きは難しくありません。基本的には設置届と従業員の被保険者資格取得届を提出します。添付書類には次のようなものがあります。
1 設置届
・法人の登記簿謄本
・法人番号指定通知書のコピー
・事業に必要な許可証のコピー(建設業なら建設許可証のコピー)
・労働者名簿
・賃金台帳のコピー
・出勤簿やタイムカードのコピー
・雇用契約書(雇入通知書)のコピー
個人事業の場合には事業主の世帯全員の住民票、任意適用事業所の場合には任意適用申請書、任意適用同意書、公租公課の領収書(1年分)が必要になります。
2 被保険者資格取得届
・前職での雇用保険の被保険者証
・被扶養者(移動)届
ただし、提出の順番には要注意です。
| 社会保険の手続きの概要
社会保険の手続は順番があります。今回は大まかな流れを書き出すだけにします。詳細は次回の記事にしたいと思います。
1 労災保険の用紙の取寄せ
2 健康保険、年金保険、雇用保険の用紙の入手と記入
3 添付書類の収集
4 健康保険、年金保険の書類の提出
5 労災保険の用紙に記入
6 労災保険の書類を提出 ← ポイント
7 雇用保険の書類を提出 ← ポイント
8 労働保険料の納付
9 “保険料納入告知額・領収済額通知書”の受け取り
10 雇用保険証の受け取り
| まとめ
1 社会保険は4種類!
2 基本は設置届と被保険者資格取得届の提出!
3 添付書類が分からなければ年金事務所や労基署に確認!