自分で遺言を書くのは難しい?

| 遺言書の作成は専門家でも難しい

 

遺言書の作成は専門家でも完璧なものを作るのは難しいです。もちろん専門家が作った遺言書が無効になるということはありませんが、余分な記述や無駄な記述があったりするものです。

完璧な遺言書の作成が難しいのにはいくつか理由があります。まず、そもそも遺言者が自分自身の中で気持ちの整理ができていないことがあります。家族の関係がこじれてしまうと今のうちに遺言書を作っておこうと思われる方もいらっしゃるでしょう。ところが、諦めてしまうのではなく家族関係を少しでも良くしたいと思われるならば、状況によっては遺言内容が変わってきてしまいます。気持ちの整理をきちんとつけてから遺言書を作ることをおすすめします。

また、預金・現金の額や不動産の評価額が変わってしまうことはよくあります。数年もたてば考えていた金額と違っているということも少なくありません。大きく変わってしまうと遺言を作り直す必要が出てきます。

このように、遺言書を作成しても気持ちや相続財産の額が変わってしまうことがよくあり、完璧な遺言書を作ることは難しいのです。

 

 

| 遺言書を作るときの注意点(形式面)

 

遺言書を作るときにはいくつかの注意点があります。遺言書は厳格に要式が決められた法律文書ですから少しの不備でも無効になってしまいます。ここでは無効にならないための確認ポイントを挙げたいと思います。

1 全文を自筆すること

遺言の内容全文だけでなく、日付や氏名も自筆でなければいけません。今のご時世ではパソコンで書きたくもなりますがダメです。録音やビデオレターもダメです。代筆はもちろん無効です。

2 筆記具

鉛筆や消えるボールペンはダメです。消せない普通のボールペンや万年筆などを使ってください。

3 用紙

種類やサイズに決まりはありませんが、感熱紙などの保存に耐えない用紙は使わない方がいいでしょう。遺言を実行するときに文字がほとんど読めなかった…では遺言の意味がありませんものね。

4 日付の書き方

日付は正確に書いてください。平成31年3月31日や2019年3月31日のように書く必要があります。平成31年3月吉日はダメです。

5 氏名

本名を書いてください。本名でなくてもいいのですが、ペンネームや芸名などの場合には本人であることを特定できなければいけませんので、本名を書くことをお勧めします。また、夫婦で連名の共同遺言は無効です。

6 押印

押印は実印でなくても認印でもOKです。

7 契印

遺言書が2枚以上になるときにはページ番号をつけて契印しておくとよいでしょう。

8 封印

遺言書を封筒に入れて封印します。遺言書であることが分かるように封筒の表に「遺言書」と書いておくとよいでしょう。封印は封筒の紙の境目に押します。

 

 

| まとめ

 

1 プロでも完璧な遺言書は難しい!

2 遺言書の書き方には厳しいルールがあります!

3 ルール違反では無効になるので注意!



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