| マンションは売り時?
前日の記事“マンションは賢く買える?”で書きましたが、中古マンションの高騰が一息ついています。ですが、まだまだ高値で維持しています。さらに、大阪の新築マンションは1970年代以降に多く建築されましたが、購入した多くの人が高齢になり売却に出されると予想されています。相続が絡んでいるかもしれません。
ただ、中古マンションの購入希望者はこの5年ほどはそれほど増えていません。供給数は増えています。どんどん売りに出されても希望価格ではなかなか売れず、結局は売却価格を下げて売ることになっていると思われます。
そうは言っても、大阪市内では成約した物件の㎡単価は上昇してきましたので、少々価格を下げても手にする金額は増えるのではないでしょうか。
| 中古マンションを買うときに気を付けたいこと
中古マンションが多く売りに出されたとして、購入するときにはどのようなことに気を付けたらいいのでしょうか?
1 修繕積立金
一番はやはり修繕積立金が十分に用意されているかどうかです。新築での販売時には多くのマンションで修繕積立金をギリギリで見積もっています。そのままでは、ちょっとした事情の変化で工事費が高騰した場合に対応できません。工事のときに数十万、数百万円の一時金を要求されると資金計画が狂ってしまいます。
マンションの大規模修繕工事は12年おきに行うのが目安とされています。修繕積立金はおおよそ1㎡あたり170~180円/月程度です。70㎡だと12,000円/月前後でしょうか。この頃は少し安くなってきて、8,000~10,000円/月くらいが増えてきています。
ただ、国土交通省の“マンションの積立金に関するガイドライン”(2011年)では、15階未満で5,000㎡未満のマンションの場合、1㎡あたり218円/月が平均値です。70㎡だと15,260円/月です。機械式駐車場がある場合にはさらに高額になります。
実際に10,000円/月前後の修繕積立金で工事が可能なのか、長期修繕計画とともによく吟味したいところです。長期修繕計画を購入前に閲覧させることは義務ではありませんから、見せてくれるところは自信があるのかもしれません。
2 マンションの管理
マンションを内覧するときにはまず見た目に注意しましょう。特に共用部の管理がしっかりなされているかを見ます。
エントランスでは、タイルはがれが放置されていないか、ポストは綺麗に整理整頓されているか、掃除は行き届いているか、掲示板の掲示物が破れていないかなどをチェックします。
壁や天井は経年によって徐々に劣化していくのは常ですが、ひび割れや錆の浸透など見ただけでわかることもあります。このような状態を管理組合が把握しているか、どのような対策を取るのかなどを不動産屋の担当に確認してください。
実際に管理をしているのは管理会社ですが、管理組合は管理会社を変えることもできますから、結局は管理組合がどれだけマンションの管理に関心があるかが分かります。
3 不動産屋の担当者
不安や疑問は不動産屋の担当者に尋ねるのが手軽です。実際に購入希望者と直接話をしてきているため購入者の目線に近い位置にいます。中には、管理組合の総会の時期や修繕計画についてもある程度把握している担当者もいるでしょう。
その他にも、現地を内覧中に購入希望地域の市場価格の変化や地域での評価なども聞くことができるかもしれません。
残念なことに、不動産の営業マンにはノルマのために都合の悪い情報を伝えないといった会社からの命令に従っている人もいます。誠実な営業マンは、お客さんのため、また後々のトラブルを回避するために悪い情報もきちんと伝えてくれます。良い点、悪い点を知ったうえで価格に納得して購入されるならば、購入後も気持ちよく暮らせると思います。
| まとめ
1 中古マンションは余りぎみ!?
2 中古マンションの購入時は修繕積立金をチェック!
3 管理や不動産屋の担当者も気にとめて!